【国道29号(新因幡ライン)】走るととにかく気持ちいい!鳥取砂丘へのバイクツーリング快走ルート!
関西からバイクで鳥取砂丘に行くならゼッタイに国道29号がおすすめです!
姫路と鳥取を結ぶかつての「陰陽連絡」の重要な街道だった国道29号ですが、現在は中国自動車道と鳥取自動車道にその役目を譲り、
道幅広く、信号も少なく、道の駅も多く…というかつての街道要素は残ったまま交通量が減少しているのです。
途中にはライダーの聖地「隼駅」や緑の深い湖もあり、緩やかなワインディングも楽しめる、バイクツーリングに最適な快走ルート!
そんな国道29号の魅力を鳥取在住の地元ライダーである【山村俊太】がご紹介します!

<国道29号 ツーリング動画>
国道29号で実際にバイクツーリングした際の動画です。
まずはこの快走を、自分に置き換えて想像してみてください!
きっと今すぐバイクにまたがりたくなりますよ!
ライダーの聖地 隼駅を経由して「国道29号」で鳥取砂丘へ!
コロナ前は2000台以上のバイクが集まっていた「隼駅祭り」。スタートはSUZUKIの隼(はやぶさ)オーナーが中心でしたが、最近ではすっかりライダー全体のお祭りへと進化しました。国道29号はライダーの聖地を通過しながら鳥取砂丘を目指すコースです。
※2022年隼駅祭りの開催状況は、こちらよりご覧ください。
関西を出発!まずは中国自動車道へ
神戸から中国自動車道を経由して、国道29号で鳥取砂丘まで抜けると、片道約200Km。大型バイクならなんてことない距離ですが、道中の魅力をじっくり味わいながらツーリング計画を立てましょう。
待ち合わせは中国自動車道の「加西サービスエリア」あたりが良いかもしれません。
もちろん日帰りでも可能ですが、できれば1泊して砂丘に寝そべって星空を見る!なんて贅沢も今回のツーリングの楽しみかもしれません。
翌朝出発すれば午前中に帰宅して、午後は家族サービスもできますよ!
ついに山崎ICから、国道29号がスタート!
中国自動車道を走り、吹田ICから約1時間の距離にある「山崎IC」が、戸倉峠経由で鳥取へ向かう入り口地点となります。ここで下車し、アユの友釣り発祥の地と言われる清流の揖保川を横目にしながら上流に向かっていきましょう!ここから国道29号へ!
山間部のワインディングを楽しみながら安全運転で走っていきましょう。
宍粟市の中心地は少し混雑していますが、抜けると車の流れは良くなります。
約50キロはガソリンスタンドが近くにないので、心配な方は山崎IC下車してから姫路方面に南下し、給油をおすすめします。
更に少し南下すると、ライダー御用達の外観が特徴的な中華料理屋「喜天華(きてんか)」があるので食事をしていくのもいいかもしれません。
4月下旬~5月上旬の藤の時期には素晴らしい藤棚がある「太歳神社(ださいじんじゃ)」も、山崎ICの近くにあります。
➡山崎IC周辺マップはこちら
100年以上前から現役のトンネル!与位の洞門
山崎ICから国道29号を北上、揖保川を渡る橋の直前「よい温泉」の方へ。
「与位の洞門」と呼ばれるこのトンネルの開通はなんと今から100年以上前の明治36年!そして未だに現役のトンネルです!
トンネル開通前は岩肌に桟橋を付けて岩を迂回していたそうで、木の桟橋を取り付けていた穴が今も残っています。
現役の道路ですので写真撮影する際は地元の方の通行の妨げにならないようにご注意ください。
道の駅播磨いちのみやの目の前には、交通安全の神様が!
休憩スポットにちょうどいい道の駅播磨いちのみや周辺には2ヶ所おすすめスポットがありますのでご紹介します!
【伊和神社】
道の駅播磨いちのみやの向かいには、播磨国の一の宮・総氏神様と崇められ、交通安全などの神様として人々の信仰を集めている伊和神社があります。今回のバイク旅の安全祈願をしましょう。参道や境内はたくさんの大きな木々に囲まれ鬱蒼とした荘厳な雰囲気が漂っており、参拝すればリフレッシュできますよ!
【たい焼き松川】
道の駅播磨いちのみやの少し南にある老舗の小さなたい焼き屋さん。1尾ずつ焼き上げる「天然物のたい焼き」のお店として話題になりました。昔ながらの雰囲気を残す貴重なたい焼き屋さんです。
道の駅播磨いちのみや、伊和神社、たい焼き松川とセットでどうぞ!
眺望が抜群である波賀城
鳥取に向かって右手の標高456メートルの山上に櫓が見えてきます。
バイクでも上がれる道があり、山上に駐車場があります。ただ、山上への道は少し狭く、カーブもきついのでご注意を。
そこから整備された遊歩道を歩いて約10分で波賀城に到着です。
眺望抜群ですのでお弁当やお茶を持って行って石垣に腰かけて休憩したくなる場所です!
トイレは登城口付近にありますので、先に済ましておきましょう。
ライダー大好きダム湖!音水湖
波賀城からどんどん山中に入り、ワインディングで高度を上げていくと見えてくるのが引原ダム。
音水湖は、引原ダムの人工湖です。
信号ゼロで大きなカーブで見通し良く湖畔を駆け抜け、橋でダイナミックに湖を越えて行く道は爽快感抜群!途中の引原ダムやカヌーのクラブハウス前には自販機もあるのでワインディングで疲れた一休みにも最適。
桜の時期、秋の紅葉時期は特に美しくここでじっくり時間を取りたい場所です。
国道29号のハイライト 戸倉峠
兵庫県側からなだらかに標高を上げていくと徐々にワインディングが増えていきます。
道幅広く、Rも大きく、夏は深い緑の中を、秋はカラフルな紅葉の山並みを眺めながら煌めくダム湖が美しく…まさに快走路!
新戸倉トンネルを超えて鳥取県に入れば急カーブが連続するテクニカルなダウンヒルコースに。しかし変わらず道幅は広いので安心して下ることができます。
1ヶ所だけ、落石覆いのあるカーブがあり、いきなり暗くなるので注意が必要です。
鳥取に向かって下る途中左側には湧き水スポットがありますので、夏の暑い日は木陰にバイクを止めて一休みするのもおすすめです。冷たくて気持ちいいですよ!
峠を下りきった若桜町には「三大投入堂」の一つ「岩屋堂」もありますのでこちらも立ち寄りにはおすすめのスポットです!
ちなみに、鳥取から兵庫へ走る場合、鳥取県側には登坂車線が随所にあるのでこちらも楽しく走れます。
レトロな雰囲気が懐かしい若桜駅周辺
地元ライダーに会えるかも!?道の駅はっとう
国道29号に面した一風変わった道の駅。
どこが一風変わっているかというと、店内に踏切警報機が設置されていたり、若桜鉄道の鉄道部品や隼駅グッズが販売されていたり、スズキの大型オートバイ隼が展示されていたり、TANAX製品のフィッティングができたり、ワコーズ製品が販売されていたり、レンタルバイクがあったり、コーヒーブレイクミーティングが開催されたり・・・色々と面白すぎる道の駅なんです!
見てるとあっという間に時間が過ぎてしまいますので要注意。
また、周辺で採れた季節のフルーツや野菜もたくさん!小規模生産のものが多いので数が少ないですが、品質は抜群。珍しい果物や野菜があることも。来る度に変化を感じていただけます。
館内喫茶のドントーレのコーヒー、カレー、ソフトクリームは地元ライダーの間で密かな人気です。
また、老舗パン屋さん亀井堂の菓子パン「マイフライ」(揚げあんパン)も絶大な人気を誇ります。
実はこの記事を書いているのも「道の駅はっとう」副駅長の山村さん。
山村さんは隼乗りで、おすすめツーリングスポットも詳しいので是非声をかけてみてください!
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ライダーの聖地 隼駅へ!
すっかり有名になった「ライダーの聖地」若桜鉄道隼駅。昭和5年の開業から変わらぬ佇まいは登録有形文化財に指定されています。
隼乗りはもちろん、近年は隼以外のバイクも多くなり、すっかりツーリングスポットに。
隼駅まつりの喧騒とはちがい、普段は静かですが、毎日いろいろなライダーが記念写真を撮りにやってきます。ここに来れば、ライダー同士の会話に花が咲き、すぐに”仲間”になれる場所なんです。
鳥取に来たなら絶対に寄っておきたい場所です!
バイクでは冬は難しいですが、雪景色も素敵ですので冬は是非若桜鉄道でどうぞ。
駅内の売店はボランティア運営のため基本土日10時頃~16時頃オープン。
※一部グッズは道の駅はっとうや郡家駅にある八頭町観光協会で常時販売しています。
➡若桜鉄道隼駅を守る会facebookはこちら
<ちょっと寄り道!>抜群の走りやすさで殿ダムへ
<ちょっと寄り道!>砂丘に着く前に…浦富海岸エリア
山を走ったら次は海もおすすめです!
浦富海岸は沖縄に次ぐ透明さを誇っており、素敵な景色がみられます。
海岸線のワインディングは文句なしの爽快感!
鳥取砂丘ツーリングでここを走らなかったら絶対に損しちゃいます!
可能なら遊覧船乗り場から兵庫県の七坂八峠まで往復するのがベストです。
裏ルートとして最適!鳥取砂丘らっきょう畑
鳥取砂丘の実はすぐ横にある隠れスポットのらっきょう畑。春から夏は一面の砂が広がります!
10月末頃にはらっきょうの花が咲き誇り、まるでラベンダー畑のよう。
道は広くないですが、バイクなら余裕!鳥取砂丘への裏ルートとしてもおすすめです。
※らっきょう畑の道路は作業車が通りますので、邪魔にならないようにしましょう。
※らっきょう畑の道路はかなり砂が浮いていますので、転倒に気を付けましょう。
➡らっきょう畑ブログ記事はこちら
ゴール、鳥取砂丘へ!
ゴールの鳥取砂丘に到着です。
東西16キロメートル、南北2キロメートルという日本最大級のスケールの砂丘は、東京ドーム117個分の大きさです。日本海に沈む夕陽を見ながら、今日はゆっくり鳥取のおいしいものを食べて、ツーリングの心地よい疲れをいやしてください。
鳥取県は別名「星取県」とも呼ばれ、どの市町村からも天の川が見え、流れ星が見えやすい鳥取県ですが、砂丘は代表的な星空観測スポットです。
夜の星空や昼間の砂丘も魅力的なので、ぜひ砂丘周辺でご宿泊ください。
お疲れさまでした!
この記事を書いたのは、地元ライダー山村俊太さん
山村さんは元々隼乗りで、隼駅まつりがきっかけで移住してきたライダーさんです。
詳しくはリンクからご覧ください!